2024.12.23
コラム『ゆかんと納棺』
納棺とは、故人の身体を棺に収める大切な時間です。私たちが大切にしているこの儀式は、遺族が故人との別れを告げる瞬間であり、その過程で故人への想いと感謝を伝える大切なひとときです。
まず、納棺の前に行う湯灌(ゆかん)は、故人の身体を清める非常に重要なステップです。湯灌とは、故人の身体をぬるま湯で丁寧に清める儀式のことで、日本の伝統的な風習です。故人が清浄な状態であの世へ旅立つことを願って行われます。
専属の湯灌士が整えさせていただきますが、一部、遺族の方々も参加し、故人の身体を優しく拭い清めることで、感謝の想いを持って最後のお別れをすることができます。
湯灌は、単なる身体の清めではなく、心を込めて行う大切な儀式です。故人の尊厳を守り、その生前の姿を保てるよう、清めの湯で優しく包み、故人が安らかに旅立てるようにとの願いを込めます。湯灌の後、故人の好んだ衣装や白装束を丁寧に着せ、心を込めて身体を棺に収めます。
納棺の際には、故人が生前愛用していた品々や思い出の品を一緒に棺に収めることができます。例えば、故人の好きだった服や趣味の道具、家族写真などがあります。これらの品々は、故人があの世でも安らかに過ごせるようにとの願いを込めて納められます。※火葬炉の故障につながるもの、燃えないもの、有毒なものは納めることができません。
私たちJA葬祭では、故人様の尊厳を何よりも大切にしています。その取り組みとして、2年前より、棺の中にふかふかの敷布団にお収めし、安心してお見送りいただけるように、除菌・消臭・遅腐効果の高いご遺体保全剤を使用しています。これにより、故人様が安らかに旅立つための環境を整えてきました。
納棺は、遺族が故人との最後の思い出を共有し、感謝の気持ちを伝える時間です。この大切な時間を通じて、遺族は故人との絆を再確認し、新たな一歩を踏み出すための心の準備を整えます。私たちは、その瞬間を共に分かち合い、心からのサポートを提供します。
JA葬祭センター袋井 塩屋